ゆったりした音楽に合わせ
自然の美しい風景を流す番組が好き。
テレビで放映されていると
その映像を観るとも無くぼんやり眺めてしまう。
曲はポップソングやクラシック。
流れる映像は海、山、どこかの遺跡。
ここはどこの国なんだろう?
こんなところにいつか行ってみたいな。
ひきこもり全開だった十代の頃。
昼夜逆転生活の深夜に明かりを消した部屋の中
つけっぱなしのテレビから流れていたその風景。
今観ると当時のすさんだ気持ち、やるせなさが
淡い記憶の中で蘇る。
遠い異国の美しい風景に感じるはかなさ。
重なり流れる音楽の中には淋しさ。
そして夜は白んでゆく。
また憂鬱な朝がやってくる。
深夜の自然映像番組はそんなトラウマを呼び起こす
インスタントな薬。
なんとなく甘酸っぱくも心苦しい気持ちで
美しい風景を今日も眺めている。